「普通がいい」という病:泉谷閑示著【20240904配信】
これはPSYCHE Morning Tips 第13回の配信内容のまとめです。
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こんにちは、読者の皆さん。今回は、精神科医である泉谷閑示氏の著書「普通がいいという病」から学んだ、「普通」に囚われることの危険性と、自分らしく生きることの大切さについてお話しします。
「普通」とは何か
まず、「普通」について考えてみましょう。広辞苑によると、普通とは「広く一般的であること、多くに当てはまること」とされています。つまり、普通とは多数派のことで、普通じゃないとは少数派ということになります。
例えば、職業で言えば、サラリーマンは「普通」の仕事で、YouTuberやプロゲーマーは「普通じゃない」仕事ということになりますね。
しかし、ここで重要なのは、普通か普通じゃないかに良し悪しはないということです。それなのに、なぜ多くの人は「普通」を良いものとし、「普通じゃない」ものを排除しようとするのでしょうか?
それは、「普通がいいことで、普通じゃないことはダメなことだ」と勘違いしているからなのです。
なぜ人は「普通」を求めるのか
では、なぜ人は「普通」を求めるのでしょうか?それは、周りから浮かないようにするためです。
人は、何度も周りから「浮いている」とか「変わり者だ」と言われると、変な人だと思われないために個性を隠して「普通」になろうとしてしまいます。
しかし、そうすると自分らしく生きられなくなり、息苦しくなってストレスが溜まってしまうのです。
泉谷氏は、人間の心と頭と体の状態を図で表現しています。本来、心と体はつながっていて、人間は心のままにしたいことやりたいことをやろうとします。子供がその典型ですね。
しかし、大人になると、ほとんどの人は「世間一般に言う普通にならなきゃいけない」と思い込み、心ではなく頭で考え始めるのです。
頭ではなく心に従う
では、どうすればいいのでしょうか?泉谷氏は「頭ではなく心に従ってみる」ことを提案しています。
つまり、自分のやりたいことを、「普通」だからとか「普通じゃない」からといった理由で抑えるのではなく、素直に実行してみるということです。
ただし、ここで忘れてはいけないのが、ネガティブな感情にも素直になることです。著者は「感情の井戸」という概念を説明しています。私たちは感情を出す時、まず最初に怒りや悲しみの感情が出てきて、その後に喜びや楽しいという感情がやってくるのです。
つまり、ネガティブな感情を抑え込むのではなく、それを適切に表現することが大切なのです。例えば、イライラした時はノートに書いて発散するといった方法があります。
孤独と自分らしさ
しかし、「自分らしく生きたら孤独になるのでは?」と心配する人もいるでしょう。
実は、「普通」を選ぶ理由の一つが、孤独になりたくないからなのです。多数派を選べば同じ人が多いから安心できる、と考えてしまうのですね。
でも、これは間違いです。私たち一人一人、好きなものや価値観が違います。むしろ、自分を偽って「普通」になろうとすることで、本当の意味での孤独を感じてしまうのです。
逆に、自分の個性を発揮して生きている人は、自分のやっていることに没頭できるから孤独が辛くないし、本当に価値観の合う友達ができるようになります。
最後に、大切なポイントをお伝えします。自分が心から幸せじゃないと、他人を幸せにすることはできません。まずは自分自身が心から満たされていることが大切なのです。
まとめ
今回のポイントをまとめると以下のようになります:
- 「普通」と「普通じゃない」に良し悪しはない
- 頭ではなく心に従って生きてみる
- ネガティブな感情も大切にする
- 自分らしく生きることで、本当の意味での孤独から解放される
- 自分が幸せであることが、他人を幸せにする第一歩
私も「普通」を求めて苦しんだ経験があります。でも、この本を読んで、自分らしさを大切にすることの重要性に気づきました。
皆さんも、今日から少しずつ、自分の「角」つまり個性を大切にしてみませんか?きっと、新しい自分との出会いがあるはずです。
それでは、今日も素敵な一日を。