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「すぐやる」力で差をつけろ:千田 琢哉 著【20240912配信】

これはPSYCHE Morning Tips 第19回の配信内容のまとめです。 配信を聞きたい方は コチラ (Xスペース) 書籍の購入は コチラ (Amazon) こんにちは、読者の皆さん。今回は、180冊以上の本を執筆している著名な作家、千田琢哉氏の著書「すぐやる力で差をつける」から学んだ、すぐに行動することの大切さについてお話しします。 すぐやることの重要性 千田氏によると、すぐに行動する人には3つの特徴があります: 早く仕事が終わる人は、そもそも早く仕事をスタートさせている 早起きして仕事を進める人が多い 「フライング」するくらい早く始める チャンスは頭のいい人ではなくすぐやる人に集中する 仕事の早さにその人の本気度が現れる すぐに返信する人、締め切りより早く提出する人が重宝される あとでやると疲れるが、今すぐやると疲れない やるべきタスクが溜まると脳に負担がかかる 借金など、悩み事が多いとIQが下がることも すぐやる人の特徴 すぐやる人には、さらに2つの特徴があります: 1つやった人だけが1つ質問する権利を与えられる まず行動してから質問することで、より具体的で深い質問ができる 数値と固有名詞の入っている質問が具体的な質問 決断が遅いと部下がついてこない グズグズして決断できない人は信頼を失う 決断の軸をあらかじめ決めておくことが大切 これらの特徴は、仕事の効率だけでなく、人間関係や信頼にも大きく影響します。 仕事を早くする3つの方法 では、具体的にどうすれば仕事を早くできるのでしょうか?千田氏は3つの方法を提案しています: すぐに行動できる人で周りを固める 人は環境の影響を強く受ける 仕事の早い人と群れることで自分も早くなる 気が散る環境を避けて、集中できる環境を作る スマホをしまう、デスクを整理する 今取り組んでいる作業に必要なものだけを置く 退社時間を先に決めてから仕事を進める 終わりの時間が決まっていれば効率的に働ける 早く帰ることで生活の質も向上する 長期的な目標 最後に、千田氏は長期的な目標として、「最終的にはどうでもいい仕事を断り、やりたい仕事だけをやれる状態を目指す」ことを提案しています。 これは簡単なことではありませんが、自分の幸せや健康のために重要な考え...

とにかくメンタルを強くしたいんですがどうしたらいいですか:下園壮太著【20240912配信】

これはPSYCHE Morning Tips 第18回の配信内容のまとめです。 配信を聞きたい方は コチラ (Xスペース) 書籍の購入は コチラ (Amazon) こんにちは、読者の皆さん。今回は、心理カウンセラーで元陸上自衛隊の心理教官である下園壮太氏の著書「とにかくメンタルを強くしたいんですがどうしたらいいですか」から学んだ、メンタルを強くする方法についてお話しします。 メンタルの強さとは 多くの人は、我慢強い人や、苦しくても逃げない人、最後までやり切る人をメンタルが強いと思っているかもしれません。でも、実はそうではありません。 下園氏によると、本当の意味でメンタルが強い人とは、自分のメンタルや体が弱っている時にしっかりとそれを掴んで、残業せずに帰ったり、休んだり、サウナに行ったり、休日に生産性ゼロのグダグダな1日を過ごせる人なのです。 実は、心が壊れてうつ病になる人は、周りからはメンタルが強くて粘り強そうに見える人が多いそうです。すぐにくじけない粘り強さがあるからこそ、限界の限界まで頑張りすぎてしまい、それこそ動けなくなるまでになってしまうのです。 自己理解の重要性 では、どうすればメンタルを強くできるのでしょうか?下園氏は「自分に対する理解を深めること」が重要だと言っています。 例えば、自分は緊張に弱いタイプだとか、睡眠が足りていないとすぐにイライラしてしまうとか、人と接すると疲れるとか、そういった自分の特徴をよく理解することが大切なのです。 メンタルが強い人は、自分がストレスを感じやすいことや自分が苦手なこと、自分が何でストレスを解消できるのかを深く理解しています。だから、無駄なストレスをうまく避けたり、メンタルが壊れる前に休んだりして対策できるのです。 一方、メンタルが弱い人は全てを頑張ってしまう傾向があります。例え自分が苦手なことだとしても、それに気づかずに頑張りすぎてしまうのです。 休むことの重要性 下園氏は「頑張らないことを頑張る」ことが大切だと言っています。頑張るというのは借金することと同じなのです。頑張ったら頑張っただけ、どんどん体に借金が溜まっていくのです。その借金は必ず休んで返済しなければなりません。 特に重要なのが睡眠です。メンタルが強い人は1日8時間は寝ているそうです。逆に、メンタルが弱い人はあまり寝ていないこと...

なぜ働いていると本が読めなくなるのか:三宅 香帆, 瀬戸 歩【20240910配信】

これはPSYCHE Morning Tips 第17回の配信内容のまとめです。 配信を聞きたい方は コチラ (Xスペース) 書籍の購入は コチラ (Amazon) こんにちは、読者の皆さん。今回は、文芸評論家で作家の三宅香帆氏の著書「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」から学んだ、仕事と趣味のバランスについてお話しします。 本が読めなくなる理由 まず、よく聞く「時間がないから本が読めない」という理由について、三宅氏は疑問を投げかけています。 実は、時間がないにもかかわらず、スマホゲームやSNS、YouTubeを見る時間はあったりしませんか? つまり、必ずしも時間がないから本が読めなくなったわけではないのです。では、なぜ本が読めなくなるのでしょうか?三宅氏は3つの理由を挙げています。 仕事に全身全霊で取り組むことを美化しすぎている 本は長いし、自分が望んでいない情報が入っていることが多い 働いてもなかなか生活が楽にならない 仕事優先の文化 サラリーマンが徹夜して資料を仕上げる姿をかっこよく思えたり、全力で仕事をして自己実現をしている人がキラキラして見えたりしませんか? この「仕事第一」の考え方が、趣味ができないくらい働きすぎてしまう一つの原因なのです。 でも、注意が必要です。最初は誰でも全身全霊で仕事を頑張れるのですが、その状態が長期化すると、燃え尽き症候群やうつ病、適応障害などの病にかかりやすくなります。 現代社会では、なるべく早く実生活や仕事で役に立つ情報を、コスパよく摂取したいと思っています。しかし、本にはそういった「ノイズ」が混ざっていることが多いのです。そのため、本を読むのは非効率だと感じてしまうのです。 社会格差の影響 「働いてもなかなか生活が楽にならない」というのは、現代社会の格差問題とも関連しています。 短い時間でたくさんのお金を稼げる人と、働けど働けどなかなか暮らしが楽にならない人の二極化が進んでいます。さらには、親の経済状況によっても、余裕がある暮らしができるかどうかが決まってきます。 働いてもなかなか生活が楽にならない人たちは、当然時間もなくなるし、本や趣味をやる余裕さえなくなってしまうのです。結果的に「仕事するために生きている」みたいな、仕事が全ての生き方になってしまいがちなのです。 対策 では、どうすれば働きながら本などの文化的な活...

奴隷の哲学者エピクテトス人生の授業――この生きづらい世の中で「よく生きる」ために:荻野 弘之, かおり&ゆかり【20240909配信】

これはPSYCHE Morning Tips 第16回の配信内容のまとめです。 配信を聞きたい方は コチラ (Xスペース) 書籍の購入は コチラ (Amazon) こんにちは、読者の皆さん。今回は、常智大学の教授で哲学研究者である荻野博之氏の著書「奴隷の哲学者エピクテトス人生の授業」から学んだ、辛い状況でも楽しく生きる方法についてお話しします。 エピクテトスとは誰か まず、エピクテトスという人物について少しお話ししましょう。 エピクテトスは西暦50年頃に生まれた古代ローマの哲学者です。当時のローマには身分制度があり、彼は最下層の奴隷として生まれました。おまけに、彼は片足が不自由だったとも言われています。 皆さん、想像してみてください。奴隷として生まれ、身体的にも不自由があるという、最悪とも言える環境です。しかし、エピクテトスはこの状況を乗り越え、後に偉大な哲学者となりました。 彼の教えは、まさに「辛い状況でも楽しく生きる方法」そのものだったのです。 エピクテトスの核心的な教え エピクテトスの教えの核心は、「自分でコントロールできることと、できないことを区別する」ということです。 彼は、私たちの人生に起こることを大きく2つに分けました: 自分でコントロールできること 自分でコントロールできないこと 自分でコントロールできることの例としては、自分の行動、考え方、努力などがあります。 一方、コントロールできないことの例としては、生まれた国、親、顔立ち、才能、他人の行動、過去、未来などがあります。 エピクテトスは、幸せになりたければ、自分でコントロールできないことは「軽く見る」べきだと教えています。そして、自分でコントロールできることに全力を注ぐべきだと言うのです。 エピクテトスの具体的な教え では、エピクテトスの具体的な教えをいくつか見ていきましょう。 避けられない恐怖を軽く見る : 病気や事故、突然の死など、避けられないものに対する恐怖は軽く見るべきです。それらは自分でコントロールできないからです。 他人の行動や評価を軽く見る : 他人の行動や評価は自分でコントロールできません。だから、それらに一喜一憂するのではなく、自分の行動や評価に集中すべきです。 過去と未来を軽く見て、現在に集中する : 過去や未来は変えられません。だから...

「怠惰」なんて存在しない 終わりなき生産性競争から抜け出すための幸福論:デヴォン・プライス【20240906配信】

これはPSYCHE Morning Tips 第15回の配信内容のまとめです。 配信を聞きたい方は コチラ (Xスペース) 書籍の購入は コチラ (Amazon) こんにちは、読者の皆さん。今回は、社会心理学者で作家のデヴォン・プライス氏の著書「「怠惰」なんて存在しない 終わりなき生産性競争から抜け出すための幸福論」から学んだ、ダラダラすることの大切さについてお話しします。 生産性至上主義の問題点 まず、私たちの社会には「生産性至上主義」とも言える風潮があります。つまり、人の価値を職業や勤勉さ、生産性の高さで測る傾向があるのです。 特に日本では、勤勉に働くことは美徳であり、頑張ることは美しい、努力が全てみたいな思想が強いですよね。 プライス氏も以前は、起きている時間の全てを生産的な活動で埋めていたそうです。長時間労働の後にスペイン語の勉強をし、プログラミングを学び、運動をする...。でも、そんな生活を続けているうちに、徐々に心身に不調をきたすようになったのです。 結局、プライス氏が回復したのは「休養」だったそうです。つまり、何もしない、生産性ゼロの純粋な休養が、自分の回復に必要だったということなのです。 怠けることの重要性 では、なぜ「怠ける」ことが大切なのでしょうか。 まず、「怠けたくなる」という気持ちは、実は心身の警告信号なのです。休みたい、ダラダラしたい、今日はもう何もしたくないという気持ちは、自分に回復が必要だというサインなのです。 また、人間は1日に8時間も働けるようにはできていないのです。心理学者のアーネット・タウラージによると、人は1日8時間を職場で過ごしていても、実際に集中しているのは2-3時間程度だそうです。 残りの時間は、軽食や飲み物の準備、SNSの閲覧、ネットショッピング、タバコ休憩など、大なり小なり「怠けている」時間なのです。 ダラダラする方法 では、具体的にどうやって「ダラダラ」すればいいのでしょうか。プライス氏は3つの方法を提案しています: 生産性=善という考えをやめてみる ダラダラしたいと感じたら勇気を持ってノーと断る 生産性ゼロの純粋な休日をとってみる 1つ目の「生産性=善という考えをやめる」というのは、生産性を上げることだけが良いことだと考えると、何もしない時間を無駄だと感じてしまうのです。でも、プライス氏は「ただ生きているだけで...

未来の年表 人口減少日本でこれから起きること:河合雅司著【20240905配信】

これはPSYCHE Morning Tips 第14回の配信内容のまとめです。 配信を聞きたい方は コチラ (Xスペース) 書籍の購入は コチラ (Amazon) こんにちは、読者の皆さん。今回は、人口減少対策総合研究所の理事長である河合雅司氏の著書「未来の年表 人口減少日本でこれから起きること」から学んだ、日本の人口減少と未来についてお話しします。 日本が抱える4つの問題 実は、日本は大きく分けて4つの問題を抱えています: 出生率の低下 高齢者の激増 20歳から64歳の働く人の減少 これらが絡み合って起こる人口の減少 特に衝撃的なのが、人口統計資料集によると、2017年には約1億2653万人だった日本の人口が、2065年には8808万人に、さらに2117年には5600万人にまで減少すると予測されていることです。 確かに、日々の生活で人口減少を実感することは難しいかもしれません。でも、これから長く生きる私たちは、この人口減少に伴う様々な問題に直面することになるのです。 2022年から2035年までの変化 では、具体的にどんな変化が起こるのか、時系列で見ていきましょう。 2022年:一人暮らしの人が増える 結婚しない男女の増加や、パートナーに先立たれる高齢者の増加により、一人暮らしの世帯が急増しています。総務省のデータによると、2035年には一人暮らし世帯が38.7%にまで増加すると予測されています。 2025年:認知症患者が730万人に 高齢者の増加に伴い、認知症患者も増加します。内閣府の予測では、2025年には730万人、2060年には1154万人にまで増加するとされています。 2030年:地方から人と店が消える 人口減少に伴い、地方から都市部への人口流出が加速します。これにより、地方では日常生活に必要な店舗やサービスの維持が困難になっていきます。 2035年:未婚大国の誕生 晩婚化や非婚化が進み、2030年には男性の3人に1人、女性の5人に1人が生涯未婚となる「未婚大国」が誕生すると予測されています。 2035年以降の変化と対策 2035年以降も、さらなる変化が予測されています。 2042年:企業が人材不足に悩むようになる 高齢者の数がピークの4000万人に達し、15歳から64歳の働き手が6000万人まで減少します...

「普通がいい」という病:泉谷閑示著【20240904配信】

これはPSYCHE Morning Tips 第13回の配信内容のまとめです。 配信を聞きたい方は コチラ (Xスペース) 書籍の購入は コチラ (Amazon) こんにちは、読者の皆さん。今回は、精神科医である泉谷閑示氏の著書「普通がいいという病」から学んだ、「普通」に囚われることの危険性と、自分らしく生きることの大切さについてお話しします。 「普通」とは何か まず、「普通」について考えてみましょう。広辞苑によると、普通とは「広く一般的であること、多くに当てはまること」とされています。つまり、普通とは多数派のことで、普通じゃないとは少数派ということになります。 例えば、職業で言えば、サラリーマンは「普通」の仕事で、YouTuberやプロゲーマーは「普通じゃない」仕事ということになりますね。 しかし、ここで重要なのは、普通か普通じゃないかに良し悪しはないということです。それなのに、なぜ多くの人は「普通」を良いものとし、「普通じゃない」ものを排除しようとするのでしょうか? それは、「普通がいいことで、普通じゃないことはダメなことだ」と勘違いしているからなのです。 なぜ人は「普通」を求めるのか では、なぜ人は「普通」を求めるのでしょうか?それは、周りから浮かないようにするためです。 人は、何度も周りから「浮いている」とか「変わり者だ」と言われると、変な人だと思われないために個性を隠して「普通」になろうとしてしまいます。 しかし、そうすると自分らしく生きられなくなり、息苦しくなってストレスが溜まってしまうのです。 泉谷氏は、人間の心と頭と体の状態を図で表現しています。本来、心と体はつながっていて、人間は心のままにしたいことやりたいことをやろうとします。子供がその典型ですね。 しかし、大人になると、ほとんどの人は「世間一般に言う普通にならなきゃいけない」と思い込み、心ではなく頭で考え始めるのです。 頭ではなく心に従う では、どうすればいいのでしょうか?泉谷氏は「頭ではなく心に従ってみる」ことを提案しています。 つまり、自分のやりたいことを、「普通」だからとか「普通じゃない」からといった理由で抑えるのではなく、素直に実行してみるということです。 ただし、ここで忘れてはいけないのが、ネガティブな感情にも素直になることです。著者は「感情の井戸」という...